カストリ出版について
2016年9月3日、ある出版社が吉原に専門書店をオープンしました。
その出版社を「カストリ出版」といい、遊郭専門書店「カストリ書房」を出店したのです。
もともとカストリ出版は2014年に設立され、花街や遊郭にまつわる書籍の発掘・復刻に取り組んでいました。
そして、さまざまな貴重な書籍を復刻させています。
例えば約60年ぶりに復刻させた「全国女性街ガイド」や「全国花街めぐり」などを含め、15タイトルの復刻の実現に至っているのです。
遊郭専門書店「カストリ書房」を吉原に出店した理由
今回、カストリ出版が吉原にカストリ書房を出店したわけですが、それには理由があります。
そのもっとも大きな理由は、戦後の日本で売買春防止法が施行される以前(1958年3月31日まで)、「遊郭/赤線/歓楽街」にまつわる書籍を専門に扱いたかったからです。
ちなみにカストリ書房という屋号も、第二次世界大戦後に多く出版されたカストリ雑誌に由来しています。
・カストリ雑誌
「当時の大衆風俗や性にまつわる下世話な内容をふんだんに盛り込んだ、大衆的な読み物のこといいます。」
そしてカストリ書房を吉原に出店した理由は、言うまでもなく吉原が日本最大の遊郭だったからです。
さらに吉原に出店することによって、さまざまな新しい情報が得られると考えたからです。
カストリ書房が目指すもの
現在、カストリ書房は吉原の旧遊廓・赤線の伏見通りに面し、店舗スペースは約7坪です。
そして遊廓や赤線といった、当時のリアルな資料の拡充を目的としています。
もちろん新刊書籍に限らず、現在絶版となっている貴重な古書もラインナップする予定です。
「出版&書店・自社出版物/他社出版物・新刊&古書」→3層のハイブリットな事業展開。
またカストリ書房はクラウドファンディングサービスで、目標金額50万円の資金調達も目指しています。
その資金は、店舗の改装費用および運営費に充てる予定です。
・クラウドファンディングサービス
「こんなモノやサービスを作りたい」という起業家が、インターネットサイトに呼びかけ、共感した人から広く資金を集める方法をいいます。